トーキョー葬式めぐり

熱海の発メロも、小田原停車も全く気付かずにながらの車内でぶっちぎりの爆睡。気付いたのは大船発車頃くらい。

すぐに身支度をして横浜で下車、8号車におられたジークさんと合流。一旦改札を出て、駅周辺のコンビニで食糧調達。こういうときに地理勘のある方が隣に居られると、非常に頼りになります。

駅に戻ってくると、スカ線下り始発に乗るにはちょうどいい時刻。4:51発の始発列車に乗り込み、保土ヶ谷までは一駅4分。E217系、今回の旅行初めての走ルンです車両です。


保土ヶ谷駅の改札を出て、西口から撮影地までは徒歩5分ほど。初めての街でしたが、迷う事もなくすんなり辿り着けました。

まだ4時代だというのに、既に先着の方が一名。大阪から来た旨を話すと、驚いておられました。

やがて、つじたかさんが乗っていると思われる始発上り普通が目の前を通過。手を振ってみたものの、当然ながら気付かれる訳がありません。(w


それから程なくしてつじたか会長降臨、3人で暫し談笑。


昨日と同じように、三脚やカメラをセットしながら待っているうちにだんだん夜が明けてきました。
同業者も三々五々増え始め、いつしか結構な人出に。流石に、RMに紹介された撮影スポットなだけはあります。それでも混乱は無く、かなり譲り合えていました。


会長様から頂いたスポーツ新聞を足の下に敷かせて頂いて撮影アングル選定、事前に通過する211系で「15両編成ならどのあたりがケツになるか・・・」という確認もOK。何せ私は、カモレを除けば最長列車がたった12両編成の本線新快/快速というしがない関西人。15両編成の電車の撮影なんて、正直怖くて怖くて仕方ありません。


だって15両ってフツーに300mあるんですよ?300mって、時速4キロで歩いたって平然と4分くらいかかるんですよ?京阪の複々線区間なら一駅分ありますよ?


そんなわけでなかなか慣れない長大編成列車の撮影。緊張もするわけです。


それでも、バシッとせねばならないときにはちゃんとやります。



まだ時刻は6時をちょっと過ぎたところ。ISOを400に増感してやっとコレですが、何とかマトモに収まってくれました。

この次に銀様・・・もとい、急行銀河が通過。編成は短く、大阪周辺でかなり撮ってることもあって軽く一発撮っただけで終了。


さて、次がいよいよ本命中の本命です。これを撮るためだけに、私はわざわざながらに揺られてここまで来たのです。

太陽はどんどん上がっていき、やがて今まで影だった場所に日が差し始めました。どんどん明るくなっていく周囲。ここまでくると、もうシャッタースピードや感度の心配をする必要はなさそうです。


そして、時刻は6:30ちょっと前。踏切が下ります。

かなりの勢いでこちらに向かってくる、二灯のヘッドライト。太陽を反射して白く光るその先頭は、紛れもなくEF65です。上り出雲4レ、定時降臨。


シャッターを切ったその次の瞬間、ファインダー内は出雲で一杯になりました。




・・・もう、これで満足です。

この撮影行を試験中の思いつきのまま実行してしまって、本当に良かったと思います。


朝陽を一面に浴び、終点に向かってラストスパートをかける出雲。出雲市からの長い長い旅路も、あと僅かで終着駅です。

そしてこの列車の歴史も、いよいよあと2日余りで幕を閉じます。

ブルートレインというものに正直そこまで興味のない私ですが、この列車だけは別格でした。本当に。


撮影後、もはや10分後に続けてやってくるサンライズなどどうでもよくなってしまった私達は保土ヶ谷駅へ。電車に乗ろうとするt・・・え、何?新子安付近で人が線路内に立ち入ったため安全確認の為に運転見合わせ?


・・・新子安って、どー考えても出雲と113目当てのヲタが線路内に入ったとしか思えません。はいはい。

そのせいで発車できずにホームに停まりっぱなしだったE217に乗り込んで、横浜へ。ほどなく抑止は解除され、発車です。


E217系は横浜までの一駅を予想外に飛ばしていきます。着くと、そこには先ほど保土ヶ谷で隣の東海道線を東京に向かって走っていったはずのサンライズがまだ停まっていました。どうやら車内で急病人発生とかで発車できないんだとか。東京まで我慢しろよ>病人

急病人の処置を済ませ、列車は5分ほどで発車。しかし、この件と先ほどの公衆立ち入りの影響で東海道本線の朝ラッシュダイヤは超絶カオスに。


しかもそんなタイミングで下りの113系がやってくるものですから堪りません。もう駅員氏必死です。迎え撃つヲタ諸氏も必死です。

まぁ、当然ながらこんな状況でマトモな停車中の編成写真が取れるはずも無く。はいはい撃沈撃沈。流石に、あんなプレハブ電車なぞに轢かれて死にたくはありません。


・・・別にいいんです。まだあと2編成分だけチャンスはあるです。


というわけで対向ホームに移動、上り列車に備えます。


予想以上に多い211系や湘南ライナーなどの横浜駅通過列車の数に驚きつつも待つこと数十分。

・・・あれ?

ああ、そういえば下りがもう一本あったんですね。さっき保土ヶ谷で撮った編成が帰ってきたわけですか。

どうせ停車中はかなりの混雑になってマトモな写真にならないなんてことは目に見えてるので、望遠を効かせて進入時をパシッと一発。これなら楽なものです。


そのうちに保土ヶ谷でも線路内立ち入りがあったとかで、回復しつつある上り列車ダイヤと交代するかのように今度は下り列車のダイヤがカオスに。もー見てられません。おまえら、死にたくなけりゃルールくらい守りやがれですぅ。

この駅はまだ平和なような気がするんですけどねぇ。みんなちゃんと白線の内側に入ってますし。


そんなこんなで、このあとの方策の作戦会議。113系を撮りたいが、同時に乗りたい気持ちもある私達。

「撮った列車、走れば乗れます?」という問いに、返ってきた答えはイエス。階段も近いし停車時間も長いし、余裕・・・とのこと。おぉそれは素晴らしい。

というわけで作戦決定、あとは待つばかり。

東京方ホームでは待避線と本線を交互に使い、関西に住んでいるものにとっちゃ神業としか思えない交互発車が繰り広げられています。次々と到着しては発車していく15両編成の列車。更にそいつら、「これぜったい通過しちまうだろ!」という物凄いスピードでホームめがけて特攻してきやがるもんだから堪りません。うわー・・・。


そんな高速で突っ込んでくる列車たちを撮って練習を積み、あとは113系の降臨を待つばかり。
私の場合、初めて撮る撮影地でいきなりぶっつけ本番、というのはどうも苦手なわけで。そんなことをすると大抵は失敗してしまうので、本番前に通過する列車を二・三枚撮って練習するのが常になっています。

まぁ、上手い人はどんな条件でもどんな場所でもあっさり一発で仕留めてしまうんですけど・・・。

やがて、いよいよ次の列車が113系・・・というタイミングに。こちらのホームには373系特急「東海」が停車中。

そのとき、不意に鳴るATOS接近放送。こっちの東海はまだドアすら閉めてません。ヤバイ!


ほどなくドア閉めランプが灯り、発車する東海。あーわかった!もういいから!とにかく速く出て行きやがれ東海!

こんなタイミングで被られてしまっては元も子もありません。やがて、大船方彼方に緑とオレンジの列車が姿を現しました。
一方の「東海」はちょうど私達の目の前を通過中、コイツが短い6両編成であることを考えるとこれなら余裕でカブリの危機は脱出。編成撮影には間に合いそうです。

よーし、よくやった373系。おまえ空気読めてるぞ!


そして息をつく暇もなく、高速で接近してくる113系。集中。


ふー、なんとか撮れ・・・て、やっぱり息つく暇もなく今度は速攻でぱにぽにだっしゅ!


結果、乗車も余裕で成功。何せ大量の乗降客のある横浜、こういった駅での停車時間は某西日本旅客鉄道以外ではかなり長く設定されているものなのです。


川崎まではあまり飛ばさないゆっくり走行だった113系ですが、先行列車が逃げたのか川崎からは奇跡の爆走。以前通学で毎日のように使っていた朝の神戸線外側113系快速の110+αkm/h全開イカレ猛爆走運転には及ばないものの、それを思い出させるような走りっぷりでした。

京浜東北線の209系を次々と抜いていきながら、列車は東京を目指します。


品川・新橋でかなりの通勤客が降り、かなり空いた状態で東京着。はじめ「東京のラッシュ」というものにかなり恐怖感を覚えてた私なのですが、意外に全然混まないんですね。学研都市線朝ラッシュ快速の放出→京橋間のほうがよっぽど過激です。


東京で113系を降りると、幕は・・・へ、「快速アクティー 小田原」?

私は今回撮影できそうな列車だけリストアップしてたので知らなかったのですが、悪茶運用なんてまだ残ってたんですね。おまけに話によると小田原行きの悪茶は数本しかないようで、いいものが見れました。

乗車記録にHM写真を付けねばならない会長の後ろについてホーム端へ行き、HM撮影。うわ何この人だかり。

さっき進入の時に編成ごとマトモな写真は確保できていたので、ここでは参考程度に数枚だけスナップ。すぐに上野に向かいます。


京浜東北線で上野に到着、常磐ホームに降り立って程なくホームに入ってきたのは・・・55Hの103系ktkr!

常磐快速55Hといえば、泣く子も黙る終日運用。朝5時から深夜1時まで常磐線内をひたすら走りっぱなしの、激しい運用です。
更にこの運用、平日はオール15連。片面60箇所の扉がズラリと300mに渡って並ぶ姿は、本当に圧巻です。


・・・ですが、このちょうど今来たばかりの103系に乗ってしまっては撮影が出来ません。このあたりで撮れそうな駅といえば北千住くらい。

ちょうど隣には、先発のE231系が停車中。3人で相談した結果、北千住でまたも撮影後ダッシュを決行することに決定。先ほどからひたすら走らせまくりで申し訳ありません。こうでもしないと短時間での効率巡礼は出来ないのです。


ラッシュ時の逆向き運用なだけあって、乗ったE231はガラガラ。上野を出て暫くはカーブが多く、長い長い電車は右へ左へとうねりながら進んでいきます。

北千住進入時にホーム端を見ると、先客は2名ほど。これなら余裕です。



低運クモハを有難く頂い・・・て、やっぱりぱにぽにだっしゅ!


3人とも何とかギリギリセーフで乗車成功、爆音を奏でつつ103系は走り出します。

聖地綾瀬を過ぎ、加速していく電車。コイツの爆走には慣れてるとはいえ、関東で体験できるのはこれが確実に最後です。こっちじゃ大和路線阪和線でコイツラより更に古いロットの103系が腐るほどぶっ飛ばしてるので、正直なところあまり実感が湧きませんけど。


妻面表記は「大井」かと思いきや、東京総合車両センターに。ああ、合併か何かで名称変更してたんですね。そういえば。


103系はひたすら最後の爆走を続け、我孫子到着。ここに来て食べるものといえば勿論、唐揚げそばただひとつ。

会長曰く「10時からじゃなかったかなー」とのことでしたが、ダメモトで店内を覗いてみると、奥のフライかごには大きな唐揚げがドーンと何個も鎮座してるじゃないですか。おぉ。


というわけで、問答無用でいただきます。103系を見ながら食べる唐揚げそば、何と素晴らしいものでしょうか。

前回年末にコミケの後で来たときは店じまいで食べられなかったので、めでたくリベンジ完了と相成ったのでした。いやぁ、いつ見ても物凄いボリュームです・・・が、旅行中のため超絶緊縮財政で食費を極力抑えて常時空腹状態の私にはこんなボリュームは何ともありません。あっさり唐揚げ2個入りを完食。あの腹の空き具合だと、3個入りにしても余裕だった気がします。


さて、あとはホーム端で103系が折り返してくるまで待機です。半逆光?んなこたぁ気にしません。

最初は私達だけだったもののやはり有名撮影地、次第に人が集まってきて最終的には7人ほど。


E653系、要はいい6号さんキタコレ(・∀・)


不思議です。なんかさっきから11両編成が短く見えます。関西じゃありえないくらいの長編成なんですけど。


さて、次はいよいよ本番。



長い長い長い長い長い長い長いっ!


最後尾なんてもう、霞んじゃってて見えないんですよ。ありえないですこんなの。


やっぱり撮って即ぱにp(略)っしゅ、またも乗車。結局今日は往復とも常磐線103系東海道本線では113系にも乗れ、逝っとけプランの割には至って充実した行程になっております。まぁ、関西じゃどっちにも好きなだけ乗れ(ry

最後尾を目指して車内を移動し・・・たものの、その最後尾クモハはマト区唯一のMT55A搭載となってしまったクモハ103-84。もはや音ヲタ専用車両と化しています。

流石にあそこに特攻するのもアレなので、隣の2両目に乗車。ここにも録音してる方が居ます。もはや雑音会話音は承知、なのだとは思いますが。

そんな感じに大量の鉄ヲタを積んで爆走する車内で会長氏が直々に披露する元祖のおやすみう(略)を拝ませていただいたりするうちに、いつしか電車は終点へと近づいています。


上野手前、カーブで外を見ると遥か彼方に先頭車が望めます。こんな光景も、やはりこちらではあまり見られるものではありません。スケールの桁が違います。何せ15両編成って、8両編成の環状線車両のほぼ2倍ですよ?


やがて電車は、大量の撮影者が待つホームへ。丁度良い具合に一番端の番線へ入ってくれたので、駅外の陸橋からはこんな感じのどこかで見覚えのあるような構図で写真を撮ることができました。


ちょうどいい具合に横に停まってたのは415系かと思いきや、なんと絶滅寸前の403系。



さて、こんなことをしているうちに段々と東京を離れる時間が迫ってきてしまいました。

身延線経由で今日中に家に帰るためには、神田11:08の青梅特快が最終接続。現在時刻は10時40分、流石にそろそろ動かないといけません。


長い上に曲がりくねっている通路をひたすら歩いて上野駅入谷口の改札に到達、この時間の京浜東北線は快速運転をしているので山手線で神田へと移動です。ぶっちゃけ秋葉原で降りたくて降りたくて仕方がなかったりするんですが、それは次回にお預けってことで。


少し待ち、やって来た青梅特快は勿論のことながらオレンジ色の201系。この形式とこの色の組み合わせ、すっかり環状線でも見慣れてしまった感があります。悲しいことですが。