枚方⇔修学院・激走往復70km(概算)

・・・とりあえず、激しく疲れました。



前述のように、1時前に雨が降り止んだ大阪府枚方市

この時間から出たところで、チャリで行くと極めて微妙なタイミング。かといって、電車で行くのは交通費が余りにも高すぎます。バス代含んで往復1640円なんて貧乏学生には払えません。

・・・そもそも、電車で行くにしても時間的に微妙だったりするんですけどね。


少し悩んだ挙句、どうやら「今から行かないと絶対あとで後悔する」という神の啓示が降り立ったようです。結局、地図も持たずに13:05に家を出発。出町柳よりも先にある京都・修学院に14:32までに到着?いや、フツーに無理だと思うんですけどね。


それでも、雨上がりの国道1号線をフルノッチで爆走。勿論、安全運転に努めます。

流石は国道一号線、信号には余り引っかかりません。かなりの高速で定速運転。常時30km/hは越えていたはずです。ひたすら続く直線道路を、とにかく走る走る。


これで天気が良ければ云う事無しなんですが、それを云ってはなりません。木津川を越え、京滋バイパスの下をくぐり、宇治川への上りアプローチを駆け上がります。こうやってさらりと言ってしまうのは簡単ですが、枚方市からここまでの距離はかなりのもの。それでも走ってしまえば、あっという間です。心はもはや無心、前だけを見ながら走り抜きます。


宇治川を越えればいよいよ、京都市の中核部が見えてきます。更に走って京都南インター、鴨川を越えて更に飛ばしていけば東寺にぶち当たります。ここまで来ると、京都駅は目と鼻の先。東海道新幹線のガード脇を走っていくと、隣に並ぶのはリニューアル201系。枚方の家を出てから50分足らずで、ここまで来れました。

まだ時計は2時を回っていません。これなら間に合うかも。


京都市内に入ると、否応無くスピードはガクッと落ちます。信号待ちも増え、速度もあまり出せません。四条を折れ、鴨川沿いに出るとあとは地下を走る京阪に沿って北へ向かうのみ。地図なんて持ってなくても、京都市内の地図は頭に入ってます。


四条、三条、丸太町、出町柳。もはや何も考えてません。修学院まではあと5km。

出町柳の時点で時間は14:22、あと15分足らずでモボ600は修学院を発車してしまいます。間に合えー!


適当な所で右折して走ると、ちょうど修学院駅にブチ当たりました。なんという運の良さでしょうか。

ここで、出町柳を私とほぼ同時に出たデオ700の踏切待ちを食らいます。要は出町柳からここまでの間、電車より早く走ってたわけで。まぁ、相手は叡電ですし。


天気の悪さとイベントの地味さのせいか、同業者はたった数人。時計を見てみると現在時刻は14:30。どうやら、間に合ったようです。


間髪を入れずに、標的のモボ600が降臨。1時間半の爆走でリアルに震える手を押さえながら、停車中の電車に向けてシャッターを切ります。シャレになってないです。

目の前を過ぎていく吊り掛けモーターの加速音。聴いた瞬間、疲れなんてどこかに吹っ飛んでしまいました。私はこれを聴くためだけに、頑張ってここまでチャリを漕いで来たんです。


発車を見送った後は返しを撮るため、すぐに沿線をロケハンしながら走ります。いい感じに撮れる踏切ねぇかなーなどと考えていると、宝ヶ池の近くに線路を跨ぐ歩道橋を発見。ものは試しとチャリを停めて登ってみると、ビンゴ。おぉ、フツーに良いじゃないですかここ。

暫くすると、年配の方がやって来られて二人での撮影に。こんなネタ列車が走るというのにこれだけしか人が集まらないのは良くも悪くもさすが叡電、のどか(≠宮崎)なものです。


と、ここでアクシデント発生。

構図を探そうと色々カメラのアングルを変え、撮る場所を変え・・・としていたのですが、そのさなかに不意に聞こえたのは「ベリベリベリッ」という嫌な音。


何だ?と思いながら下へ目をやると、金網に引っかかって上着が破れてました。・・・軽くヤバイんですけど。

今日のところはチャリで走っている限りはなんとか隠れてくれそうなのですが、もうこの服は着れませんね。。。明日は梅田ナビオあたり襲撃決定=南海も襲撃決定


やがて標的が宝ヶ池に到着するのが見えたので、気を取り直してカメラを構えます。




露出に苦労しながらも何とか標的をミスもなく無事に仕留め、一緒に撮影していた方に別れを告げて後は家に帰るばかり。これを撮るためだけに私はここまでチャリを漕いできたんです。もはや、一片の悔いもありません。服以外は。

因みにその方に「枚方から自転車で来ました」と云ったところ、呆れられたのは云うまでもありません。フツーの人は電車で来ます。残念ながら私、フツーの人じゃないんです。


鴨川沿いに、先ほど来た道をとにかく南下。あっという間に出町柳を過ぎ、どんどんチャリを進ませていきます。
と、ここで素晴らしい看板を発見して突如急ブレーキ。「近衛通り」ですよ?流石は京都ですね。このちゃんせっちゃんハァハァ。


・・・軌道を修正しましょう。チャリは更に南下を続けます。

走っているうち、不意にid:sosnaさんからの依頼品のことを思い出したので五条通を折れて京都駅へ。

いつ見ても巨大な京都駅。みどりの窓口に辿り着くだけでも一苦労です。やはり慣れた手つきの駅員氏の手にかかり、すんなりと購入できました。前にも云ったような気がしますが、やはり結構売れてたりするんでしょうか。


戻ってみると、なにやら「ふぁいとー!イッパーツ!」と云う叫び声が聞こえてきます。
その方向に目を向けると、何と「リポビタンD」の無料試飲会などという素晴らしいことが行われておりました。今から枚方までチャリで帰らねばならない私にとって、これはまさに天の助け。有難くいただきます。ファイト一発!


俄然気合が入り、再びチャリを走らせます。時刻は4時前、何としてでも暗くなる前に帰りたいところです。

行き来た道をほとんど忠実に辿り、東寺から一号線。あとは一直線、枚方まで突っ走るのみです。

ドンキで燃料を補給し、大型車から軽までなんでもありの車の脇をガンガン走ります。抜いていくトラックのナンバーを見ると、「久留米」「宇都宮」果ては「札幌」。流石は1号線、何でもありです。札幌ナンバーのトラックに抜かれるなんてたぶん初めてです。


宇治川を渡ると、遥か彼方に見えるは洞ヶ峠。雲も徐々に切れはじめ、沈みかけた夕陽が顔を覗かせています。テンションと速度をともに均衡に保ちつつ、一直線に枚方を目指します。田圃の中を一直線に続く広い道路を疾走するのは、気持ちいいの一言に尽きます。


大阪と京都を分ける洞ヶ峠の坂道を7段変速の5段で無心に登ります。気分は常紋峠に挑むDD51か、はたまた限界100km/h走行に挑む103系か。とにかく「お世辞にも強力とは云えない車両が、限界に挑む」という光景には惹かれるものがあります。ひょっとしたら、自分と重ね合わせているのかもしれません。


結局、京都駅から1時間足らず、往復4時間弱で無事帰ってくることができました。

たった数枚の写真のためにここまでする、それが私のクオリティ。悔いはありませんっ!