対ロングシート最終奥義

対と書いてアンチと読みます、なわけはありません。


学校が終わるや否や速攻で新快速接続の普通に飛び乗り、気付けばもう王寺。

途中ICOCAで昼飯を買ったり、今日のマガジンを読んだりもしましたが今日のところはその辺は割愛。田中さん大発生。

しかし、関西でもようやくこうやってICOCA電子マネーとして使える日が来たんですねぇ。東京ではこんなことはもはや当たり前のことと分かっているとはいえ、やはり感動モノです。

94円の紙パックコーヒーを買うのに、定期入れを出してタッチするだけなんですよ?なんかもう、新しい文明に触れた古代人の気分です。


王寺からは高田行きの区間快速に乗り換え、和歌山線へと踏み込んでいきます。4両編成は少々供給過剰と感じなくもないほどの客の乗り具合のまま晴れ渡った田園地帯を走り抜け、20分程度で高田に到着。


高田からは数分の乗り継ぎで、すぐに和歌山行きが接続します。ほどなくしてホームに入ってきた電車は奈良発桜井線経由和歌山行き、105系の2連。ま、一言で云っちゃえばポンコツ

勿論、車内は103系時代そのままのロングシート。予想外に席が大体埋まるくらいの混み具合だったので、暫くの間は運転席の後でかぶりついて過ごすことに。


奈良と和歌山を分ける山間の細道を快調に進む、2両編成の105系。重そうに穂を揺らすススキや、鮮やかな色の花を咲かせるコスモスが車窓を彩ります。どうやら試験前で家に引き篭もっているうち、いつの間にやらすっかり秋は深まっていたようですね。

山を登りきった北宇智ではスイッチバック。ここからは先ほどまでの連続登り勾配とは一転、五条に向けて坂を下っていきます。

五条で大量の学生が乗車、同時に車内の客も大部分が入れ替わったのでそれに乗じて座席ゲット。といっても、景色を楽しみにくい何の変哲もないロングシートではあまり座れた有難味を感じないのも事実。

ネギま12巻を読んだりなどして適当に過ごしていると、何時の間にか橋本。電車は行き違いをするわけでもないのですが、この駅で13分も停車します。この待ち時間、気分転換にはピッタリなので車外に出て駅をウロウロ。南海高野線ダイヤ改正に関連して橋本〜極楽橋間に封じ込められた感の2300系などを見やりなどしつつ過ごしていると、時間というものは意外にすぐ経ってしまうものです。再び発車。

それにしても「各停 高野山極楽橋」幕の2300系、正直な所違和感ありまくりなんですが。


その後も電車は紀ノ川の流れに沿ってミカン畑の間を走り続け、高田から2時間余、3時半過ぎにようやく和歌山に到着。
それにしてもこの電車、和歌山に向かうに従ってだんだん客が減っていくのは若干問題があるような気がします。和歌山の求心力低下、などの原因が背景にあるのかも。


ガラガラの紀州路快速に乗り継ぎ、日根野で下車。日根野での関空快速との併結は全く衝撃の来ない神レベルの上手さだったりで、ちと感動。ウテシさんグッジョブ。


関空快速が発車してほどなく、日根野始発天王寺行きの快速が日根野電車区から出てきます。少し曲がったホームの向こうから姿を現した車両はヒネK802編成。

8両編成中6両が、延命工事の類を全く受けていない戸袋窓付きの未更新車両。しかもこれがクハ103-17・18、モハ102/103ー17・18という103系の中でも超ド初期に製造された車両だから堪りません。もはや、走る化石のような車両です。

そんな車両たちが、ここから大阪天王寺までの35kmを途中6駅停車で33分間、渾身の力を込めて走り抜きます。

平坦なようで、意外に起伏の多い阪和線。開業当初、ひたすら直線で線路を引くという高速鉄道寄りの方法で線路を敷設したので、多少の丘は迂回することなくそのまま登り勾配で突っ切ってしまうのです。

最近の電車ならこのような坂は苦にもなりませんが、そこは103系。登り勾配に差し掛かった途端に速度が上がらなくなる様子が、手に取るように分かります。無論、モーターはフルノッチ全開モード。

熊取を発車した電車は駅を次々と飛ばし、先行の普通を各停車駅で次々に追い越し、ひたすら直線の続く阪和線を猛然とブッ飛ばします。

床下から激しいモーター音に交じって時折聞こえてくるゴツゴツと云う音は、高速走行に伴う台車の激しい振動によってコイルバネが車体と当たった時のもの。連結面の渡り板を軋ませ、他の電車と擦れ違うたびに窓という窓を一斉にガタつかせながら、103系は必死の形相で走ります。何せ、この電車のすぐ後には関空発の「はるか」が詰まってやがるのです。



車内の非常ドアコックに未だに残る「もし線路に降りるときは 特にほかの汽車や電車にもご注意ください」の文字。この21世紀のご時世にこのような表示が残っているなんて時代錯誤もいいところですが、この車両が製造された1964年当時はホンモノの「汽車」が走っているなんてデフォだったわけで。いつから走ってんだよアンタ。


何時の間にやら電車は鳳を過ぎ、堺市域に入っていきます。と、三国ヶ丘手前で突如ノロノロ運転。注意信号が出ていることからして、どうやら先行の普通が支えているようです。待避線のある杉本町までの間、快速はこの普通を抜かすことはできません。


結果的に1分ほど遅れた状態で堺市を発車。もはや「はるか」は、この電車の直後まで迫っています。


浅香を今にも止まりそうなノロノロ運転で通過、大和川を渡るあたりでようやく先行電車が待避線に入ってくれたらしく一気にノッチが入ります。フル加速で一気に大阪市内の立体交差区間へのアプローチを駆け上がり、ひたすら直線の続く真新しい高架線路を直後の「はるか」から逃げ切るために物凄い勢いで爆走します。
もともと堺市天王寺間7分という限界一杯のダイヤが引かれているため、あとは少しでも「はるか」に迷惑をかけないためにするのみ。

天王寺場内のギリギリ直前まで猛スピードで引っ張る姿は、とても103系とは思えないほど。


到着直前に大和路線の上を跨いだ折、下をちょうど通り過ぎていくのはJR難波行きの大和路線103系。高架と地上でそれぞれスカイブルーとウグイスの103系が併走を演じつつ、全く同時のタイミングで天王寺駅に到着。一方の環状線ホームには、お約束のように鎮座するオレンジ色103系。これが天王寺クオリティ。


今日の乗車の結果このスジはかなり中毒性のあるスジと云うことだけは分かったので、今後通い詰める可能性はなきにしもあらz(ry