先生、電車に乗れません。

学校帰りに大阪駅前のブックファーストで宿題のレポートを書くための本を買ったあと、家へ帰るために環状線に乗ろうとしたのです。

と。


御堂筋口の改札から小さなエスカレーターを昇ったところに、何故か黒山の人だかりが出来ているのです。

で、駅員と警備員が傍でメガホン片手に「只今ホーム上はお客様が大量に居られ、大変危険な状態です」とか云ってるわけです。ちょっと待ってください、環状線で階段規制ですか。

そう、今日は天神祭のクライマックス船渡御。この見所は何といっても、大阪の夜空を彩る数千発の花火でしょう。

どうやらその見物客が殺到した結果、こんなアレな事態になってるようです。この状況を見ていると、そう簡単には家に帰れないような気がしてきました。


数分後、ようやくホームに上がることができました。が、ロープが張り巡らされ、やはり有り得ない量の人、人、人。

しかも、そのタイミングで来た電車がゆめ咲き線から京橋区への送り返し62M運用に就く6連103系だったものですからたまりません。正気ですか西は。

えげつない勢いで乗客が詰め込まれていきます。私も勿論有無を言わさず詰め込まれます。


ドアに顔が張り付いてしまうほどの悲惨な乗車率で大阪を発車。慣れているとはいえ、少しばかり生命の危険を感じました。

次の天満で祭り見物の客がかなり降り、やっと一息つけ・・・たのですが、今度は電車が動きません。屋形船が水面を埋め尽くす大川の上で、ジュラシックパークのペイントをされた103系は完全にストップ。車掌の放送によると、桜ノ宮駅のホームが人大杉で非常に危険な状態になっているため電車が入れないのだとか。。

それでも15km/h制限でゆっくりホームに入り、半ばムリヤリ人を降ろします。1,2分停車した後、ようやく発車。


ふと窓の外を覗くと、今しがた日が暮れたばかりの夜空に大輪の花火が続々と打ち上がっていました。電車の中から見る花火というのも、乙なものですね。