そして終幕。

帰りは萱島行きの区間急行に充当された1917Fに乗車し、最後の乗り鉄悪天候にもかかわらず、相変わらず沿線には大量の同業者が集結しています。


私はこの編成の撮影に関してはもう既に何枚も満足のいく画像が撮れているので、もう悔いはありません。おりひめ、ひこぼし、区急、準急、本線普通に交野線普通。これだけ撮っててその上更に撮りたいだなんて云ったらそれはただの贅沢です。



そして先程、深夜0時過ぎ。

密かに「コンビニに行く」と言い残して家を出て、チャリに跨って向かったのは京阪交野線の踏切。静まり返った、深夜の住宅街の中にある交野市駅前の踏切です。


程なくして下がる踏切。静寂を切り裂くように警報音が鳴ります。

やがて、近づいてくるヘッドライト。それはゆっくりと駅に停車し、一人だけの乗客を乗せて再び走り出します。


0時15分、1917-1918編成の最終営業列車が交野市を発車しました。

目の前を通過するほとんど人の乗っていない列車の窓から、黄色い光が漏れます。甲高いモーター音を発しながら列車は加速していき、やがてテールランプが闇夜の中に消えていきました。


警報音が止み、深夜の住宅街は再び静寂に包まれます。何事も無かったかのように。



群津、村野、星ヶ丘、宮之阪と通りなれた路線を各駅に停まりながら走り、枚方市には0時24分着。この瞬間を以て、この車両は50年に渡る営業運行を終えることとなりました。


あとは、寝屋川車庫への回送があるのみです。